皆さま、こんばんは。お久しぶりでございます。
おかげさまで gcc-6.1.0 with mingw-w64-v4.0.6 がビルドできました。
ビルドの際、活用させていただいたのが、MSYS2Alexpux/MINGW-packagesの存在です。
MSYS2のi686、x86_64向けのパッケージを作成するためのスクリプトやパッチがたくさんあり、非常に参考になりました。ここがなかったら自力ではビルドできなかったかも知れません。大感謝です。
ここのスクリプトや設定ファイルを調整しながら、我流ではありますが、makepkgコマンドと沢山のパッチの恩恵を受けて、無事ビルドすることができました。そしてここを参考にしてbinutilsは2.26にせず、2.25.1を利用することにしました。MSYS2に合わせた感じです。
また全体のビルドの流れについては、mingw-buildsのビルド情報(build-info.txt)が、ビルド手順の想定ができて大変参考になりました。本当にありがとうございます。

なんとかGCC-6.1をビルドできたところで、FFmpegや必要なライブラリをビルドしてみたところ、いくつかの問題に遭遇しました。pthreadを無効にするため、ヘッダをリネームしたはずなのにヘッダが検出されてたり、ちょっと謎でした。ソースを修正すれば無効にできるのでそれで対応しましたが、そのまますんなりとはいかない感じでした。GCCシリーズとしては新しいものですし、変更点も多く、デフォルトオプションの変更もあるだろうし、当然といえば当然です。
チャレンジ精神を燃やしつつ、コンパイルオプションをいろいろ試しては、make checkなどで各ライブラリの動作を確認したりと、そんな感じでやっておりました。ただ自力では解決できない問題があったので、結局 gcc-6-branch を追っかけて、そちらも試していました。
そんな日々を送っていたところ、GCC 5.4がリリースされたではありませんか!!!。しかもGCC 5.3関連のバグフィックスリリースの様子です。

ここで方針を切り替えることにしました。
GCCは5.4シリーズ(gcc-5-branch)を、MinGW-w64はv4.0.6ではなくgit版をビルドすることにしたのです。

もともとGCC本体のビルドチェックが出来ていないのが大きな問題ではありましたし、たとえチェックが行えたとしても、すごく時間がかかりそうだったのと、無事クリアできる保証もないし、どうしようかと思っていたのです。GCC 5.4は5.3のバグフィックスが行われているリリースでもあるし、MSYS2でも5.4のパッケージに更新されていました。あとはスレッドがPOSIXかWIN32かの違いだけです。GCC-6.1のビルドの際にも活用させていただいた、上記サイトのスクリプトや設定ファイル、そしてパッチ群をありがたく活用させていただきました。その結果、GCC 5.4 with mingw-w64 master branch をビルドすることが出来ました。

現在のんびりと、FFmpeg本体や外部ライブラリをビルドしながら、動作確認しております。
なお色々と試しているうちに問題だったlibxvidのSEGV落ちは解決したようです。FFmpeg本体で修正されたのか、FFmpegおよびlibxvidのコンパイルオプションを変更したのが良かったのかは不明です(^^;;;
またlibvpxのgit版では、最適化によってSEGVするケースに遭遇しました。utiltestやexampletestはSEGVが目立ちました。試行錯誤していて、libvpxのコンパイルオプションを変更することで落ちなかったりしたので、テストプログラム側にも問題がありそうな感じを受けました。そこで時間はかかりまずが、ユニットテストのプログラムを実行して動作確認することにしました。その結果、32bit版は無事クリアしました。ただ64bit版はログにFAILEDが発生していてクリアならずでした。でもSEGV落ちする場合もあったので、最後まで落ちなかったのは一歩前進でしょうか? 少し安心? しました。
なおFFmpegのビルドは64bit版は外部ライブラリのバージョンをあまり気にしなければ、すぐにアップ出来るのですが、32bit版は残念ながら、それができない状態です。以前、32bit版の環境を構築しなおす際、不手際で外部ライブラリを全部構築しなおさないといけなくなったからです。OSのクリーンインストールとか、そちらに夢中になりすぎてました(^^;;

ただGCC 5.4ビルド成功のおかげで、今後は少しずつ32bit版の外部ライブラリの再構築もできると思います。ゆったりと構築しなおそうと思っています。他にもやりたいことがありますので、いつになるかは分かりません。ですのでお約束は出来ませんが、一応FFmpegビルドに向けて一歩前進のご報告とさせていただこうと思います。
以上、お知らせでした。